Q1 いざ、相続というときにトラブルが起きないように、生前から準備して
おいた方がよいことってありますか?
A1 まず、ご自分の思い通りに財産を渡す(遺す)方法としては生前贈与、
死因贈与、遺贈、遺言により相続させる、等があります。
@生前贈与とは?
生きているうちに、ご自分の財産を渡したい人に渡しておく(贈与す
る)ということです。相手方は、相続人でなくとも、誰でもよいことになり
ます。
ただ、贈与する、ということはその時点でご自分の財産が少なくなる
ということですので、その後のご自分の人生に本当に必要でないのか、
よく考える必要があります。また、贈与税についても検討が必要です。
A死因贈与とは?
「私が死んだら、〇〇をあげます」「いただきます」という契約です。
書面によらない贈与契約は、あげる前であればいつでも取り消せ
ます。
B遺贈とは?
相続人以外の人に、(又は相続人に法定相続分超のものを)遺言
で贈与することです。ただし、遺留分という制度があるので、たとえば、
相続人がいるのに相続人以外の人に全財産を遺贈する、と遺言した
としても、遺贈を受けた人は相続人から遺留分の請求をされる場合も
あり、必ずしも遺言通りになるとは限りません。
C遺言により相続させるってどういうこと?
相続人にはそれぞれ法定相続分というのが決まっていますが、これ
は遺言がない場合のためのものですから、遺言で自由に相続人に対し
て財産を分けておくことができます。(長男には不動産、長女には預金
何円等)ただし、各相続人には遺留分がありますので、それを侵害され
た場合はその分を取り戻すことができることになっています。